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雲無心出岫

陶淵明「帰去来の辞」

雲無心以出岫、鳥倦飛而知還。

雲は山麓の谷間から現れ、とどまろうとするでもなく、流れようとするでもなく、またどこに行きたいとも思わず無心で漂っている。

万策尽きた時、あるいは策が多すぎて選びようがなくなってしまった時には雲のように無心で流されるのもまたひとつの策。困ったときのために選択肢のひとつとして持っておこうと思います。

雲のように無心にしかも無礙自在に、水にも似てその相を千変万化しつつ、しかもいささかの凝滞もなく、また飛ぶのにあきればおのずから巣に帰る鳥のように自然法爾に生きること、総じて自己を千鍛百錬して無作無心の境涯に到り、脱洒自在に生きること、これが禅者の理想である