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桜始開

桜は開きかけたあと、すぐ満開になるかと思いきや、必ず寒の戻りがあり、満開を迎えるのが少し先延ばしになるのが順当なめぐり。そして花が咲いている間に、必ず雨が降ります。

桜は梅と同じくあまりにも種類が多いため、ひとくちにと桜と呼んでいますが、人工的な交配種だけでなく、自然交配、突然変異の野生種などさまざまで、100種以上の自生種、200以上の改良種があるといわれています。

「花の咎とはなんぞや」と尋ね、「無心に咲く花に咎はあらじ」と諭し、これを俗世と思うのか、求道の地と思うのかは心次第、時節を違えず咲く花こそ仏法の表れだと説いて、暁の光とともに消えていくという「春の夜の夢」です。

昼もよし、夜もよし。今も昔も、人々は桜が咲くと誘い出されるように外に出て、そぞろ歩いています。「今宵会う人みな美しき」はまさにその通りで、立ち止まっては桜を愛でる人々の姿もまた、目のごちそうです。行き交う人々の表情も和やかで、みな美しく見えます。

「桜人(さくらびと)」は、桜を思い、愛でる人を表す言葉です。花人(はなびと)ともいいます。今年も互いの無事を祝福しつつ、「桜人」になりましょう。

慶明寺の桜も少し咲き始めました。もうすぐ満開になりますので、ぜひ見に来てください。