本来空寂
「本来空寂」(ほんらいくうじゃく)
人は誰しも一人で生まれ、そして一人で死んでいく。
病を患うことも、老いていくことも、誰も変わってあげることはできません。
たとえ家族と言えども、それぞれが自分だけの人生を生きていかなくてはなりません。
それが「本来空寂」の意味するところです。(出所:枡野俊明著「禅の言葉」)
人間は、本来孤独なもの。
だからといって、すなわち寂しいというわけではありません。
「孤独」と「寂しさ」は、また別の次元であるのです。
「孤独」というのは、人間の「知」と言われています。
孤独だから、考え、他人に優しくなるものです。
一方、「寂しさ」自分の置かれた状況です。
優しさを求めても、周りに優しくしてくれる人がいなかったり、自分の気持ちを理解してくれる人や話せる人がいない。
この様な状況が「寂しさ」です。
孤独は人間の宿命かもしれません。