立夏
二十四節気の「立夏」から、暦の上での夏は始まります。今年の立夏は5月5日(日)から19日(日)までです。
若葉が茂り、日差しも眩しく、暑い日もあって夏の気配が感じられますが、本格的な夏の到来はまだ先です。
この立夏から立秋の前日(今年は8月6日)までが暦の上での夏となります。
初夏である立夏はどんな時季なのか見ていきましょう。
5月5日は「端午の節句」で「こどもの日」
5月5日は「端午の節句」にあたる日でもあります。
「端午」とは月の初めの午(うま)の日のことで、「午」の文字の音が「五」に通じることなどから、やがて5月5日(旧暦)が端午の節句として定着しました。
旧暦の5月は、梅雨の湿気で伝染病などが多く発生したため、5月最初の午の日に薬草とされる菖蒲(しょうぶ)を軒先に飾ったり、菖蒲湯に浸かったり、菖蒲を浮かべたお酒を飲んだりする風習が古代に始まったといわれます。こうして、邪気を祓(はら)ったのです。
菖蒲が「尚武」や「勝負」に通じることから、江戸時代以降、端午の節句は男子の節句ととらえられるようになりました。
そして、男子の出世や息災を願って鯉のぼりを立てるようになり、武者人形も飾られるようになりました。
5月5日は「こどもの日」でもあります。国民の祝日の一つで、「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」という趣旨で、1948年に制定されました。ということは、お母さんのための祝日ともいえそうです。
端午の節句とこどもの日は本来、別のものですが、今ではどちらも、子供たちが健やかに幸せに育つことを願う日として定着しています。