掬水月在手
夜空に浮かぶ月がとても美しい時季になりました。
掬水月在手(水を掬(きく)すれば月、手に在り)は、この時季によく掛けられるものです。
「掬水月在手」
月明かりは誰にも降り注いでいるものですが、水を手にすくった者にだけ、この水面に月が映るのです。
つまり、仏性は誰のところにもありますが、その仏性を具現化できる者は、そうなるように尽力をした場合に限られるのです。
出典は、唐の干良史という詩人の作った漢詩に依ります。
掬水月在手と弄花香満衣は、対句として親しまれています。
物を通り抜けてしまうニュートリノも、カミオカンデを造らなければ観測できなかったでしょう。
何かしらの行動を起こさないと、結局、物事は達成されないということでしょう。