喝!
「か-つ!」と読む。
この言葉自体には意味がなく、大声を出すことを言う。
言葉にならない気持ちを表す。
気持ちを伝えようと思っても、言葉で説明しようとすると、却って気持ちが伝わらない。現在では、相手を「一喝する。」という、怒って叱るイメ-ジがある。禅では、そもそも諭す意味がない。
大声を出されると、人はびっくりして「ぼ-っと」していても、ふと我に返る。 その瞬間は、考えていたことも忘れ、何も考えていない状態になる。
禅は、「無の境地」といって、心の中がまっさらな状態を良しとする。
大声によってびっくりしたとき、一瞬迷いが途切れる。その「無の状態」から新しいものが生まれてくる。