感応道交
感応道交は、自由に心が通じあうこと。
かつてお釈迦様が、説法の際に一輪の花を皆に示し、何も言葉を話されなかった時、弟子の一人である摩訶迦葉のみがその心を理解して微笑を返した。という故事があります。
人と人、人と仏、互いに心が通じ合う時は言葉は要りません。
あちらからこちら、こちらからあちら、自由に心が行き交うことが出来る。これが感応道交の世界です。
普段の私達の心は自分で思っている以上にかなり我が儘です。
自我が邪魔をして、なかなか自分以外の者に心を開くということが出来ません。なかなか開くことの出来ない心を何とかして開き、他者と、仏と感応道交するために仏道修行があるとも言えます。
自分が自分がという心を離れ、本当にきれいな気持ちになれた時、相手の心がすっと私達の心に入ってくる。私達の心もすっと相手の心の中に入っていける。
これが感応道交の世界。
さとりの世界であり。
仏の世界です。