蝉時雨
「蝉時雨」という言葉をご存知でしょうか。
蝉がいっせいに鳴き始め、まるで時雨が降ってきたように大音量で蝉の声が聞こえることをいう言葉です。本格的な夏の訪れを告げる蝉時雨は、夏の季語にもなっています。
うだるような暑い日、蝉の賑やかな声を聞くと、気温が1~2℃上がるような気がします。夏らしくていいなと思うときもあれば、もう少し静かに鳴いてくれ…なんて思ってしまうときもありますが、蝉の命は短く、儚いもの。命を繋いでいくために、自分が生きた証にするために、毎日懸命に鳴いているのでしょう。
「ジリジリジリ」「ミーンミンミン」と騒がしく鳴く声もどこか愛おしく、どうかこれからも変わらず、いつまでも賑やかに鳴いていて欲しいと祈るような気持ちになります。