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   天上天下唯我独尊

 天上天我唯我独尊はブッタが成道(12月8日暁天)した後、梵天の勧請を受け、法輪を転ずる(説法する)ことを決し、鹿野苑に向かう途中、優婆迦という外道(仏教以外の教学者)の問いに答えた言葉であるが、後世の仏伝で「誕生の偈」とした。

しかしながらこの言葉は、現代日本語では、どちらかというと悪い意味で使われ、これだけがひとり歩きすると、ブッダという人は何と尊大な奴だったのだろうという危険性がある。 また、『方公大莊巌経』では、「西方に七歩」は自ら覚れる者になれということ、「下方に七歩」は悩める衆生を済度せよということだと説かれる。

所謂 、自利、利他の実践である。「上求菩提、下化衆生(上には菩提(さとり)を求め、下には衆生を化す)とも言う。仮にこの公案が室内で透過したとしても、自利、利他という根本を逸脱した修行なら、それはもはや禅でも仏教でもない。」春秋社 『ずいひつ禅問答』平出精擇著 より引用。